資源 ごみ 船橋 市｜船橋市の資源ごみ回収事業、収支赤字に陥る！有価物売却収入なくなり協力金支払い続く

船橋市では長年にわたり、有価物や資源ごみの収集事業が行われてきましたが、近年、収支がマイナスとなり、見直しが検討されています。このブログでは、船橋市の「有価物・資源ごみ回収費」をめぐる現状と課題、今後の方向性について詳しく解説していきます。資源循環型社会の実現に向けて、市民の皆さんとともに考えていきましょう。

1. 船橋市の「有価物・資源ごみ回収費」の現状

現在の船橋市の「有価物・資源ごみ回収費」には、以下のような様々な現状があることが分かります。

1.1 事業の概要

船橋市では以前、自治会や町会、PTAなどの団体が有価物や資源ごみを集団回収し、業者に売却することで収益を上げていました。この収益の一部は協力金として団体に支払われ、地域の活動資金として活用されていました。当時はこの仕組みが合理的とされていました。

1.2 収集方法の変化

しかし、平成8年に船橋市ではごみの回収方法が一元化されました。現在では、市民はご自宅近くの収集ステーションに可燃ごみや不燃ごみだけでなく、有価物や資源ごみも出すように変化しました。つまり、団体が回収拠点を維持する必要がなくなり、有価物や資源ごみは自動的に回収され、民間事業者によって販売されるようになりました。

1.3 収支の問題

さらに問題なのは、現在では有価物や資源ごみの売却収益がなくなってしまったことです。むしろ、回収経費の方が売却益を上回り、事業は赤字になっています。それにもかかわらず、団体には現在でも協力金が支払われています。

1.4 意思決定の問題

現在、船橋市では「有価物・資源ごみ回収費」の廃止が検討されていますが、その決定方法に問題があります。事業の廃止は賛同されるべきですが、町会や自治会、PTAなどの団体に対しての事前の説明や報告がなく、急に決定されたため、多くの団体は予算の中に協力金を組み込んでいます。このような急な決定は、これまでも何度か行われており、問題が指摘されています。

以上が現在の船橋市の「有価物・資源ごみ回収費」の現状です。次に、この問題の解決策や改善案について考えていきたいと思います。

2. 有価物・資源ごみ回収の歴史と経緯

船橋市における有価物・資源ごみ回収の歴史は、昭和30年代にさかのぼります。当時、有価物・資源ごみ回収実施団体が自主的に活動を始め、自治会・町会やPTAなどの団体が回収拠点を設置し、有価物や資源ごみを集団で回収していました。

当時のシステムでは、回収されたごみは業者によって売却され、収益が上げられていました。これは紙再生業者や古布加工業者などの民間事業者に転売されることが一般的でした。有価物・資源ごみ回収実施団体は、売却収益の一部を協力金として受け取り、町会・自治会活動やPTA活動の資金として使用していました。

ところが、平成8年に船橋市ではごみの回収方法が一元化され、収集ステーションが設置されました。これにより、市民は自宅の近くにある収集ステーションにごみを出すだけでよくなり、有価物や資源ごみも自動的に集められるようになりました。このため、有価物・資源ごみ回収実施団体は回収拠点の設置が不要となりました。

現在では、船橋市では回収実施団体に対して1キロあたり3円の協力金を支払っています。しかし、回収事業の収支はマイナスとなっており、回収経費が売却収益を上回っている状況です。具体的には、令和2年度には有価物で総額5,484万円、資源ごみで総額1,903万円が税金により支払われていました。

以上が船橋市における有価物・資源ごみ回収の歴史と経緯の概要です。次に、この収益マイナス化にもかかわらず続く協力金支払いについて考えてみましょう。

3. 収支マイナスにもかかわらず続く「協力金」支払い

船橋市の「有価物・資源ごみ回収費」の収支は、売却収入が2.9億円、回収経費が7.2億円であり、収支はマイナス4.3億円となっています。このような収支のマイナスにもかかわらず、今でも資源ごみ回収団体には「協力金」として1キロあたり3円が支払われているのです。

3.1. 「協力金」の現状と必要性の変化

「協力金」はかつては有価物や資源ごみ回収実施団体が受け取り、地域の活動に活用されていました。しかし、現在の回収スキームでは民間事業者が有価物や資源ごみを自動的に集め、販売しています。そのため、回収実施団体が「協力金」を受け取る必要性はなくなってしまったと考えられます。

3.2. 収支マイナスの課題と市民の意見

さらに問題なのは、現在では有価物や資源ごみの売却収益はなくなっていることです。むしろ、回収経費の方が売却益を上回り、事業としてはマイナス（赤字）なのです。このような収支のマイナスの状況にもかかわらず、「協力金」の支払いが続いていることは疑問を呼びます。

市民の皆さんからは、このような事業の廃止が適切だと考える声もあります。一方で、廃止に際しても市の意思決定の仕方に疑問を感じる人もいます。急過ぎる意思決定は自治会・町会の予算計画にも影響を与え、情報の事前説明や相談が不十分だったことに対して不満が出ています。

3.3. 市の意思決定の問題点と改善の必要性

船橋市役所での急な意思決定は頻繁に行われており、利用者や議会の意見が十分に反映されていないと指摘されています。市の意思決定には透明性や公正性が求められます。現在、廃止時期が半年間延期されることで自治会連合協議会に説明される予定ですが、それでもなお市の意思決定の仕方に疑問が残っています。船橋市における急過ぎる意思決定のプロセスや文化については、今後さらなる検証が必要であると考えられます。

4. 収集方法の一元化に伴う課題

船橋市におけるごみの回収方法が一元化されたことにより、いくつかの課題が生じています。以下にその課題をまとめました。

1. 回収サービスの遅延
収集ステーションによる一元化は、市民の利便性を向上させる一方で、回収サービスの遅延を招いています。大量のごみが一箇所に集まるため、回収業者の作業効率が低下し、回収までの時間がかかることがあります。

2. ごみの散乱
収集ステーションに設置されたごみ容器が定期的に満杯になるため、散乱するごみが増えています。特に、風の強い日や回収前の日には、ごみが周囲に散乱しやすくなっています。

3. 資源ごみの分別困難
一元化された回収方法では、可燃ごみや不燃ごみだけでなく、有価物や資源ごみもまとめて回収されます。しかし、これらのごみは処理方法が異なるため、市民が正しく分別するのは困難です。

以上が、収集方法の一元化に伴う主な課題です。これらの課題を解決するためには、市民への啓発や効率的な回収体制の整備が必要です。また、市民の協力も欠かせません。ごみの適切な分別とステーションへの適切な投棄を心がけることで、より快適なごみ処理環境を実現できるでしょう。

5. 資源ごみ回収のあり方を考える

資源ごみ回収費の見直しを機に、船橋市では資源ごみ回収のあり方についても考える必要があります。現在のスキームでは、売却収益がなくなっており、回収経費が収益を上回っているため、事業としてはマイナス（赤字）となっています。これでは持続可能な回収システムを築くことができません。

そこで、次のような点を考慮した資源ごみ回収の改善策を検討する必要があります。

5-1. 収益の確保

現在のスキームでは収益を上げることができていません。収益を確保するためには、新たな販路や収入源を見つける必要があります。例えば、リサイクル品の再利用やリサイクル技術の開発、地域の産業振興などを通じて収益を上げることができるかもしれません。

5-2. 説明・報告の徹底

廃止の決定が急過ぎたため、町会・自治会やPTAなどが事前に予算に計上していたお金（協力金）についての説明や報告が不十分でした。今後は、関係団体に対して事前にきちんと説明し、意思決定に参加してもらうことが重要です。透明性を確保するためにも、市民への情報発信や意見募集の場を設けることも考えるべきです。

5-3. 回収方法の再検討

現在では、有価物・資源ごみの回収は一元化されていますが、もともとは自治会・町会やPTAが有価物や資源ごみを集団回収していました。自治会・町会やPTAなどの地域の組織がリーダーシップを発揮し、回収活動を行うことで、地域ごみ問題への参加意識を高めることができます。回収方法を再検討し、地域の組織や住民の参加を促進することで、費用の削減や資源ごみの効率的な回収が可能となるでしょう。

以上の点を踏まえ、船橋市では現行の資源ごみ回収のあり方を見直し、持続可能かつ効果的な回収システムの構築を目指すべきです。市民参加型の回収活動や収益の確保など、様々なアプローチを検討し、地域の資源ごみ問題に取り組む姿勢を示すことが重要です。

まとめ

船橋市の有価物・資源ごみ回収事業は、長年の歴史の中で大きな変化を遂げてきました。一元化による利便性向上と課題の発生、収支の悪化と続く協力金支払いなど、さまざまな問題点が浮き彫りになりました。今後、持続可能な回収システムを構築するには、収益の確保、地域との連携強化、透明性のある意思決定プロセスの確立が不可欠です。船橋市は、市民参加型の資源ごみ回収の仕組みづくりを通じて、地域課題への取り組みを強化し、環境保全と地域活性化の両立を目指すべきでしょう。

よくある質問

なぜ船橋市の有価物・資源ごみ回収事業は赤字なのですか?

以前は団体が有価物や資源ごみを回収し、業者に売却することで収益を上げていました。しかし、回収方法が一元化されたため、回収経費が売却収益を上回るようになり、赤字状態となっています。

なぜ協力金の支払いが続いているのですか?

かつて協力金は団体の活動資金に活用されていましたが、現在の回収方法では団体の役割が不要となりました。にもかかわらず、協力金の支払いが続いているのは問題とされています。

一元化された回収方法にはどのような課題があるのですか?

回収サービスの遅延、ごみの散乱、資源ごみの分別困難など、様々な課題が生じています。市民への啓発や効率的な回収体制の整備が必要とされます。

資源ごみ回収の改善策にはどのようなものが考えられますか?

収益の確保、説明・報告の徹底、回収方法の再検討などが提案されています。地域の組織や住民の参加を促し、持続可能な回収システムの構築が求められています。

松戸市での不用品回収のごみのルール・法律について

1,市の分別ルールを遵守し、適切な種類のゴミとして分類すること。
2,回収日の前日までに、回収場所の自治体の定める場所に出すこと。
3,個人情報や機密情報を含むものは、事前に完全消去すること。
4,回収業者の許可証が正式なものであることを確認すること。
5,法律で回収が認められていない危険物や違法物の回収は禁止。

以上のルールや法律を守ることで、トラブルを避け、環境に優しい正しいごみ処理ができます。不明な点があれば市や業者に問い合わせましょう。

千葉県内での不用品回収サービス範囲